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人の心は分かりませんが、 それは虫ですね−−。 ときは江戸の中頃、薬種問屋の隠居の子として生まれた藤介は、父が建てた長屋を差配しながら茫洋と暮らしていた。八丁堀にほど近い長屋は治安も悪くなく、店子たちの身持ちも悪くない。ただ、店子の一人、久瀬棠庵は働くどころか家から出ない。年がら年中、夏でも冬でも、ずっと引き籠もっている。「居るかい」藤介がたびたび棠庵のもとを訪れるのは、生きてるかどうか確かめるため。そして、長屋のまわりで起こった奇怪な出来事について話すためだった。祖父を殺したと言い張る孫娘(「馬癇」)、真面目な左官の不審な行動(「気癪」)、料理屋に集った四人の死(「脾臓虫」)、遠方からもたらされた奇妙な見合い話(「脹満」)……「前巷説百物語」に登場する本草学者・久瀬棠庵の若き日を切り取った連作奇譚集。
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出版社からのコメント
人の心は分かりませんが、 それは虫ですね−−。 ときは江戸の中頃、薬種問屋の隠居の子として生まれた藤介は、父が建てた長屋を差配しながら茫洋と暮らしていた。八丁堀にほど近い長屋は治安も悪くなく、店子たちの身持ちも悪くない。ただ、店子の一人、久瀬棠庵は働くどころか家から出ない。年がら年中、夏でも冬でも、ずっと引き籠もっている。「居るかい」藤介がたびたび棠庵のもとを訪れるのは、生きてるかどうか確かめるため。そして、長屋のまわりで起こった奇怪な出来事について話すためだった。祖父を殺したと言い張る孫娘(「馬癇」)、真面目な左官の不審な行動(「気癪」)、料理屋に集った四人の死(「脾臓虫」)、遠方からもたらされた奇妙な見合い話(「脹満」)……「前巷説百物語」に登場する本草学者・久瀬棠庵の若き日を切り取った連作奇譚集。